生物システム応用科学府食料エネルギーシステム科学専攻3年のJames Paul MadigalさんがForum for Graduate School Educational Reform 2023 「Best Presentation Award (Industry Creation and Collaboration Theme) 」を受賞

2023年12月26日

生物システム応用科学府一貫制博士課程食料エネルギーシステム科学専攻3年のJames Paul Madigalさんが、2023年12月2日にForum for Graduate School Educational Reform 2023 「Best Presentation Award (Industry Creation and Collaboration Theme) 」を受賞しました。

■受賞名

「Best Presentation Award (Industry Creation and Collaboration Theme)」

■受賞者

James Paul Madigal(ジェームズ?ポール?マディガル)さん

生物システム応用科学府?一貫制博士課程 食料エネルギーシステム科学専攻3年

Currimao National High School, Philippines 2006年卒業

指導教員:農学研究院 生物システム科学部門 梶田 真也 教授

■受賞概要

●テーマ:「Fungal Degradation and Enzymatic Saccharification of Wood from Sekizaisou, a Natural Mutant Mulberry Deficient in Cinnamyl Alcohol Dehydrogenase」

●内 容:

植物バイオマスの利用は循環型バイオエコノミーの維持に不可欠ですが、その構造、特にリグニンの構造が複雑であるためバイオリファイナリーは非常に困難な課題に直面しています。そのため、複雑な構造を安価に分解?低減できる効率の高い技術が必要とされています。本研究は、植物のリグニン生合成に関与するシンナミルアルコール脱水素酵素(CAD)遺伝子を欠損させた「赤材桑(セキザイソウ)」と呼ばれるクワの自然突然変異体の木材の生分解性と酵素糖化性を研究するものです。この木材のリグニン含有量は他の木材よりも低く、この木材はリグニンが少なく、アルカリ前処理下で優れた脱リグニンとその後の糖化特性を示します。これらの特性は、バイオリファイナリー用途に有利であると考えられます。しかし、これらの特性の正確な原因は不明です。また、赤材桑の木材を真菌による前処理に供した上で、バイオリファイナリーやバイオ燃料用途に利用する研究はまだありません。この研究では、CAD変異が赤材桑の木材の菌類による分解とその後の糖化に影響するかどうかを評価しました。その結果、この木材は、真菌類による前処理によって高い生分解性を示すことが示唆されました。したがって、この情報は、赤材桑のようなCAD欠損バイオマスのバイオリファイナリーやバイオ燃料への応用の可能性につながる可能性があります。

●受賞日:2023年12月2日

●参加学会等:Forum for Graduate School Educational Reform 2023

https://gradschool-forum2023.projects.tsukuba.ac.jp/en/_assets/data/award_recipients.pdf(受賞ページ)

https://gradschool-forum2023.projects.tsukuba.ac.jp/en/news/(大会ページ)

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